はじめに
妊活をされている方で、DHA・EPAの文字を多く目にする方も多いのではないでしょうか?
それと併せて「オメガ3系脂肪酸」の文字も。パッと見て何かな?と疑問に思いやすい脂肪酸について触れていきたいと思います。
脂肪酸の種類
食事のバランスを図るときによく目にする「糖質」「脂質」「タンパク質」の文字。
「脂質」は主要な構成要素で、他の様々な物質と脂肪酸がくっついた形によって脂質の呼び名が変わっていきます。
脂質には色々な役割があり、
- エネルギー源(カロリー)になる
- ホルモン、細胞膜、核膜などの構成
- 皮下脂肪、内臓脂肪として外部刺激に対しバリア機能
その他、栄養素の吸収にも関わってきます。
敵だけではない!
脂質は現代人にとって悩ましい存在。しかし、敵だけではないのです!
見方を変えれば、効率の良いエネルギー源であり、肌のうるおいを保つ、身体の正しい免疫にも役立つなど良い面は多岐に渡ります。また、身体の中で作ることのできない必須脂肪酸
と呼ばれるものもあります。ポイントは良い油か悪い脂かの違い。
常温で液体か、固体か。熱が入って酸化しているか、逆に酸化を防いでくれるのかが大まかな見分けるポイントです。
一価と多価不飽和脂肪酸
脂肪酸を2つに大別します。
→常温で固体…飽和脂肪酸(動物性の油に多く、体脂肪として蓄えられやすい)
→常温で液体…不飽和脂肪酸(植物性の油に多く、エネルギーとして使われやすい)
さらに不飽和脂肪酸は3種に分類できます(オメガ〇と表記されます)
→オメガ9系脂肪酸…一価不飽和脂肪酸(体内で作ることができる 過剰摂取傾向)
→オメガ6系脂肪酸…多価不飽和脂肪酸(体内で作ることができない 必須脂肪酸 過剰摂取傾向)
→オメガ3系脂肪酸…多価不飽和脂肪酸(体内で作ることができない 必須脂肪酸 不足傾向
→上記のことから、不足傾向にある必須脂肪酸のオメガ3系脂肪酸を多く摂取したい!!
オメガ3とオメガ6
健康を守る上でどちらも必須脂肪酸であり、正常なホルモンを構成したり、全身の細胞膜の材料になるなど重要な物質です。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸はお互いが正反対の役割を担っています。
- オメガ3の働き…白血球の働きを抑え炎症を抑制、悪玉コレステロールや中性脂肪の血中レベル値を下げる、血行改善が見込まれる
- オメガ6の働き…白血球の働きを活性化(炎症をスタート)させる
この2つの脂肪酸のバランスが重要で、オメガ3:オメガ6→1:2が理想です。
ただし、オメガ6脂肪酸の方が食生活の中で摂取しやすく、バランスが崩れやすい傾向があり、
1:4以上で炎症傾向が上昇、健康を害すリスクが急増すると言われています。
代表的なオメガ3脂肪酸
・DHA・EPA→主に青魚 他に貝等の海産物に多く含まれる
・αリノレン酸→主にくるみ、亜麻仁油等に含まれる
さらに、オメガ3脂肪酸は女性にも男性にも性ホルモンと関わりが深く、良い結果に働きます。
また、ハーバード大学の研究チームによる研究結果では
DHA・EPAを多く摂取した方が、妊娠率が高くなると結論付けられています。
これは大敵トランス脂肪酸
トランス脂肪酸…常温で液体の植物油や魚油に「水素添加」をして半固体・個体にしたもので、中性脂肪を増やし、体脂肪を増やしやすい性質があります。単純に身体に対して悪影響を及ぼすと考えて頂けたら幸いです。
→微量に牛肉・乳製品に含まれる天然のトランス脂肪酸もありますが、日常では主にマーガリン・ショートニングやそれらを使用した食品(ケーキ、フライドポテト、ポテトチップス等)に多く含まれています。
まとめ
上手に付き合うことが大切な脂肪酸。
積極的にオメガ3脂肪酸を摂取して、トランス脂肪酸は減らす。摂取のバランスを意識していきたいですね!
あわせてよみたい 葉酸について
コメント