NIPT偽陰性とは?陰性でも100%安心ではない?検査の限界と見逃しが起こる理由を解説
NIPT(新型出生前診断)で陰性という結果を受けると、多くの方が安心されます。
しかし一方で、
- NIPTが陰性なら100%大丈夫?
- 偽陰性って本当にあるの?
- ダウン症なのに陰性になることはある?
- NIPTの限界も知っておきたい
このような疑問を持つ方も少なくありません。
結論から言うと、NIPTは非常に精度の高い検査ですが、100%ではありません。
ごくまれに「偽陰性(本当は染色体異常があるにもかかわらず陰性と判定されること)」が起こる可能性があります。
ただし、その頻度は非常に低く、過度に心配する必要はありません。
この記事では、
- NIPT偽陰性とは何か
- なぜ偽陰性が起こるのか
- 偽陰性が起こる確率
- 陰性でも妊婦健診が重要な理由
- どのような場合に追加検査が必要になるのか
について、医学的な視点からわかりやすく解説します。
NIPT検査そのものについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
▶ NIPTとは?仕組み・精度・対象疾患をわかりやすく解説
目次
NIPT偽陰性とは?
偽陰性とは、
実際には赤ちゃんに対象となる染色体異常があるにもかかわらず、NIPTでは「陰性」と判定されることをいいます。
つまり、
- 検査結果は陰性
- 実際には染色体異常が存在する
という状態です。
「陰性=絶対に異常がない」という意味ではなく、
対象となる染色体異常の可能性が低いことを示す検査結果と理解することが大切です。
NIPTで偽陰性が起こる理由
NIPTの精度は非常に高いものの、検査の仕組み上、ごくまれに偽陰性が起こることがあります。
主な理由をみていきましょう。
① 胎児由来DNA(胎児分画)が少ない
NIPTは、お母さんの血液中に含まれる胎児由来DNA(cfDNA)を解析して行う検査です。
この胎児由来DNAの割合(胎児分画)が少ない場合には、十分な解析ができず、正確な判定が難しくなることがあります。
通常は胎児分画が極端に少ない場合、「判定保留」となることが多いですが、ごくまれに偽陰性の原因となる可能性があります。
② 胎盤と赤ちゃんの染色体が一致しない場合
NIPTで調べているDNAは、実際には胎盤由来のDNAです。
そのため、
- 胎盤は正常
- 赤ちゃんには染色体異常がある
という特殊なケースでは、陰性と判定される可能性があります。
このような状態は胎盤限局性モザイク(Confined Placental Mosaicism:CPM)と呼ばれ、非常にまれですが偽陰性・偽陽性の原因になることがあります。
③ モザイク型染色体異常
染色体異常がすべての細胞にあるわけではなく、一部の細胞だけに存在する場合をモザイク型といいます。
異常細胞の割合が少ない場合には、NIPTで検出できないことがあります。
そのため、モザイク型では通常より判定が難しくなるケースがあります。
④ NIPTの対象外の病気だった
NIPTで調べられるのは、主に以下の染色体異常です。
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
検査会社によっては性染色体異常や一部の微小欠失症候群も対象となりますが、
すべての先天性疾患や遺伝子疾患を調べられるわけではありません。
つまり、
NIPTが陰性でも対象外の病気が存在する可能性はあります。
▶ NIPTで陽性だった場合の流れはこちら
NIPT陽性だったらどうする?確定診断までの流れを解説
NIPT偽陰性はどれくらいの確率で起こる?
NIPTは現在行われている出生前検査の中でも、非常に高い精度を持つスクリーニング検査です。
特に21トリソミー(ダウン症候群)では、感度は約99%以上と報告されています。
- 21トリソミー:約99%以上
- 18トリソミー:約97〜99%
- 13トリソミー:約90%以上
つまり、偽陰性は非常にまれです。
しかし、どれだけ精度が高くても100%ではないため、
陰性=絶対に異常がないとは言い切れないことも理解しておく必要があります。
NIPTが陰性でも妊婦健診が重要な理由
NIPTが陰性だったとしても、妊婦健診を受けなくてよいというわけではありません。
NIPTはあくまで特定の染色体異常を調べるスクリーニング検査であり、すべての先天性疾患や赤ちゃんの異常を調べられるわけではありません。
妊婦健診では超音波(エコー)検査を通して、
- 心臓の異常
- 脳や脊椎の異常
- 口唇口蓋裂
- 四肢の発育
- 胎児発育の経過
など、多くの項目を確認しています。
そのため、NIPTが陰性であっても妊婦健診は最後まで継続することがとても重要です。
NIPT陰性でも追加検査が勧められることはある?
あります。
たとえNIPTが陰性でも、妊婦健診の超音波検査で気になる所見が見つかった場合には、追加の検査を勧められることがあります。
例えば、
- NT(首のむくみ)が厚い
- 心臓などの形態異常が疑われる
- 胎児発育に異常がみられる
- 複数の超音波マーカーが認められる
このような場合には、必要に応じて羊水検査などの確定診断が提案されることがあります。
羊水検査について詳しく知りたい方はこちら。
▶ 羊水検査とは?検査の流れ・リスク・わかることを解説
NIPT偽陰性を過度に心配する必要はある?
結論から言えば、過度に心配する必要はありません。
NIPTは現在利用されている出生前検査の中でも非常に精度が高く、陰性という結果は対象となる染色体異常の可能性が低いことを示しています。
一方で、どのような医療検査にも限界はあります。
「100%ではない」ということを理解しつつ、
- 定期的な妊婦健診を受ける
- 超音波検査を継続する
- 気になることがあれば担当医へ相談する
このように落ち着いて妊娠経過を見守ることが大切です。
まとめ
NIPT偽陰性とは、赤ちゃんに対象となる染色体異常があるにもかかわらず、検査結果が陰性となることをいいます。
ただし、その頻度は非常に低く、NIPTは高い精度を持つ出生前検査です。
一方で、
- 胎盤由来DNAを調べていること
- モザイク型染色体異常
- 対象外の疾患
などの理由から、100%すべてを判定できるわけではありません。
そのため、NIPTが陰性だった場合も妊婦健診や超音波検査を継続し、赤ちゃんの成長を確認していくことが重要です。
よくある質問(FAQ)
NIPTが陰性なら100%安心ですか?
いいえ。NIPTは非常に精度の高い出生前スクリーニング検査ですが、100%ではありません。ごくまれに偽陰性が起こる可能性があるため、陰性でも妊婦健診や超音波検査を継続することが大切です。
NIPT偽陰性とは何ですか?
偽陰性とは、赤ちゃんに対象となる染色体異常があるにもかかわらず、NIPTでは陰性と判定されることです。発生頻度は非常に低いものの、検査の仕組み上ゼロではありません。
NIPTで偽陰性が起こる理由は何ですか?
胎児由来DNA(胎児分画)が少ない場合や、胎盤と赤ちゃんの染色体が異なる胎盤限局性モザイク、モザイク型染色体異常などが原因となることがあります。また、NIPTの対象外の疾患は検出できません。
NIPT陰性でも羊水検査が必要になることはありますか?
あります。超音波検査でNT肥厚や心奇形などの異常所見が認められた場合には、NIPTが陰性でも羊水検査などの確定診断が勧められることがあります。
NIPTではすべての病気がわかりますか?
いいえ。NIPTで調べられるのは主に21・18・13トリソミーなどの染色体異常です。多くの遺伝子疾患や先天性疾患は対象外であるため、妊婦健診や超音波検査も重要になります。
NIPT陰性でもダウン症の可能性はありますか?
可能性は非常に低いものの、ゼロではありません。NIPTは高い感度を持つ検査ですが、偽陰性が起こる可能性があるため、陰性結果も100%ではないことを理解しておくことが大切です。
▼ NIPT・出生前診断についてさらに詳しく知りたい方へ
NIPT陽性という結果に、不安な気持ちを抱えている方へ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
NIPTで陽性と伝えられると、
✔ 本当に赤ちゃんに染色体異常があるの?
✔ 次は何をすればいい?
✔ 検査結果を待つ時間がつらい…
このような不安を抱える方は少なくありません。
NIPTは非常に精度の高い検査ですが、確定診断ではありません。
まずは医師や遺伝カウンセラーと相談し、必要に応じて絨毛検査や羊水検査などの確定診断を受けることが大切です。
当院では妊娠中の不安やストレスに配慮したサポートも行っています
- 自律神経のバランスを整える施術
- 睡眠や体調管理のサポート
- 妊娠中でも安心して受けられる施術(医師の許可がある場合)
検査結果を待つ時間は、とても長く感じられるものです。
少しでも穏やかな気持ちで過ごせるよう、お身体のケアをサポートしています。
※無理な勧誘は一切ありません









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