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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の運動療法

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は、糖質の反応が良く、脂肪を溜めやすい特性があります。そのため、インスリン抵抗性上昇⇒排卵障害⇒妊娠しづらさに繋がりやすい傾向があります。さらに体重が増えると、インスリン抵抗性が高まり、負の連鎖に入りやすくなります。そこで今回は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方に向けて、運動療法の考え方と実践方法について解説していきます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の運動療法について解説していきます。

何をすれば良いの?どれくらいやれば良いの?という方にも分かりやすくまとめました。

多嚢胞性卵巣症候群について復習

先に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)について復習をしていきます。大まかに言うと、人よりも糖質の反応が良い体質です。糖質の反応が良いということは、インスリン抵抗性が上がりやすいということでもあります。インスリン抵抗性が高くなると卵巣内の男性ホルモン値が上がり、排卵に必要な女性ホルモンが十分に働かなくなります。結果として、排卵障害に繋がりやすくなるのがPCOSの大きな特徴です。

PCOSの基礎

PCOSと体重は関係するの?

PCOSというと「太っている人に多い」と思われがちですが、実際には低体重PCOSの方も少なくありません。低体重でも過体重でも、糖質の反応が良いという体質自体は共通しているため、糖質を摂りすぎると排卵障害に繋がるリスクがあります。

過体重の場合は、脂肪の影響によってインスリンの働く場所に障害が起こりやすく、さらにインスリン抵抗性が高くなります。一方で最近の報告では、低体重PCOSの方でも中年肥満者と近い代謝状態を示すことがあるとされています。つまり、体重だけで安心はできず、体重に関わらず対策が必要ということです。

参考記事:

【一般社団法人日本スポーツ栄養協会(SNDJ)公式情報サイト】やせた若年女性の代謝状態は肥満者と類似

PCOSと体重の関係

運動療法が大切な理由

運動には、糖質を消費・燃焼し、インスリン抵抗性の改善を目指せるという大きなメリットがあります。食事療法だけでなく、運動療法も組み合わせることで、PCOSの体質改善をより後押ししやすくなります。

運動では糖質と脂肪の両方が使われますが、運動強度によって使われ方が変わります。息が切れるくらいの強度では糖質が多く使われ、やや息が上がる程度の運動では脂肪が多く使われます。つまり、運動を取り入れることで、糖質代謝にも脂肪燃焼にもアプローチできるということです。

おすすめは縄跳び

いきなりランニングや高強度の運動を始めるのが難しい方も多いと思います。そんな方におすすめなのが縄跳びです。縄跳びは場所を取らず、短時間で効率良く運動できるのが魅力です。一般的には、10分の縄跳びで30分程度のジョギングに相当する運動量とも言われ、非常に取り入れやすい運動です。

縄跳びのイメージ

参考記事:

Woman’s Health:縄跳びダイエットの記事はこちら

Woman’s Health:縄跳びトレーニングの記事はこちら

少しハードな筋トレも大切

高体重PCOSの方はもちろん、低体重PCOSの方でも筋力不足が見られることは少なくありません。妊娠を望む方や、本気で体質を変えたい方にとっては、筋肉量を増やすことも大切です。そのため、筋トレは運動療法の中でも重要な要素になります。

運動が苦手、筋トレが嫌いという方でも、まずは自重トレーニングから始めれば十分です。最初から完璧を目指すのではなく、「できる範囲で継続すること」を優先して取り組みましょう。

筋トレのイメージ

参考記事:

Woman’s Health:自重トレーニングの記事はこちら

Woman’s Health:屋外トレーニングの記事はこちら

回数やセット数の目安

運動は最初から頑張りすぎず、少しずつ負荷を上げていくことが大切です。縄跳びは3分程度から始め、徐々に時間を延ばして10分を目標にしていきましょう。筋トレもまずは少ない回数から始め、回数やセット数を段階的に増やしていくのがおすすめです。

効果を感じるまでには最低3カ月程度かかることが多いため、短期間で判断せず、継続することが大切です。

運動の実践目安

縄跳び:3分から開始し、最終的に10分継続を目標にする

筋トレ:5回×1セットから始め、徐々に回数・セット数を増やす

継続期間:まずは3カ月をひとつの目安にする

縄跳びの目安

  1. 1週目:3分目安〜できる範囲
  2. 2週目:5分目安〜できる範囲
  3. 3週目:8分目安〜できる範囲
  4. 4週目:10分目安〜できる範囲
  5. 4週目以降:テンポアップやバリエーション追加

筋トレの目安

  1. 1週目:5回×1セット、種目間30秒休憩
  2. 2週目:8回×1セット、種目間30秒休憩
  3. 3週目:5回×2セット、種目間30秒休憩
  4. 4週目:8回×2セット、種目間30秒休憩
  5. 4週目以降:5回以上×2セット以上で調整
運動頻度の目安

運動頻度の目安

縄跳び・筋トレともに、最低でも週に2回以上できると理想的です。1日の中で筋トレと有酸素運動の両方を行えるとより効果的で、特に筋トレを先に行い、その後に有酸素運動を行う流れは脂肪燃焼効率を高めやすいとされています。

忙しい日や体調が優れない日は、どちらか片方だけでも構いません。大切なのはゼロにしないことです。一方で、運動したからといって食べ過ぎてしまうと血糖値が上がり、努力が打ち消されてしまいます。運動と食事はセットで考えることが大切です。

運動頻度のポイント

運動を継続するポイント

運動は、一人で頑張ろうとすると続かないことも多いものです。そんな時は、友人やご家族、パートナーなど、2人以上で取り組む工夫がおすすめです。誰かと一緒に取り組むことで、お互いに励まし合いやすくなり、継続しやすくなります。

また、時間帯を決めて習慣化することも大切です。例えば休みの日の朝に身体を動かすと、1日を有意義に感じやすく、気分転換にも繋がります。無理なく続けられるタイミングを見つけて、生活の中に自然と組み込んでいきましょう。

運動継続のポイント

まとめ

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方にとって、体質改善には食事療法だけでなく運動療法も欠かせません。体重に関わらずインスリン抵抗性のリスクがあるため、糖質への配慮とあわせて、身体を動かす習慣を少しずつ作っていくことが大切です。

すぐに大きな変化が出るわけではありませんが、3カ月ほど継続することで身体の変化が見えやすくなってきます。完璧にできなくても問題ありません。3日坊主でも、また翌週から始めれば前進です。無理かもしれないと諦める前に、まずはできることから始めてみましょう。

まとめイメージ

この記事を書いたのは
鈴木大樹
東京鍼灸京橋
新橋・日本橋エリアで働く鍼灸師です。PCOSや食生活改善に強みあり。授かりに向けて施術を行いつつ、不妊に悩む方に向けて妊活コラムを書いています。

よくある質問(FAQ)

PCOSの方は体重が軽くても注意が必要ですか?

はい、必要です。PCOSは過体重の方だけでなく、低体重の方でもインスリン抵抗性が高いケースがあります。見た目や体重だけで判断せず、体質としてのリスクに目を向けることが大切です。

PCOSの運動療法は何から始めれば良いですか?

まずは取り組みやすい縄跳びや自重トレーニングから始めるのがおすすめです。縄跳びは3分程度、筋トレは5回×1セット程度から無理なくスタートし、徐々に負荷を上げていきましょう。

有酸素運動と筋トレ、どちらを優先すべきですか?

どちらも大切ですが、可能であれば筋トレを先に行い、その後に有酸素運動を行う流れがおすすめです。脂肪燃焼効率が高まりやすく、体質改善にも繋げやすくなります。

どれくらい続ければ変化を感じられますか?

個人差はありますが、最低でも3カ月程度は継続したいところです。短期間で判断せず、少しずつ習慣化していくことで身体の変化が見えやすくなります。

お問い合わせ・ご相談はこちらまで

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は、食事だけでなく運動習慣の見直しも大切です。

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