施術をしていると、なかなか採卵がうまくいかない方と、問題なく採卵ができる方がいらっしゃいます。
採卵がうまくいかない方は、食事・運動・休養のバランスが乱れているケースがほとんどです。
その中の食事に問題がある場合、「糖質制限が良いと聞いたので米を抜いている、または減らしている」と、良く耳にします。
高体重の方は糖質制限を意識した方が良いですが、標準~低体重の方は米を抜かなくても良い、むしろ食べた方がうまくいくケースが多い為、本当にあなたに糖質制限や米抜きが必要かどうかを検討して頂いた方が、採卵がうまくいくのでは?と考え、私見を述べていきたいと思います。
目次
糖質制限が必要な場合
糖質制限はすべての方に必要なわけではなく、体質や体重、PCOSの状態によって必要性が分かれます。
糖質制限が必要な状態として、BMIが25以上の場合と、AMH7.0以上のPCOSの方は必要性はあると思います。
これは、排卵が起きにくくなることが1番の利用です。インスリン抵抗性が高いため、糖質を多く摂りすぎると卵巣でのホルモンの感度が落ち、排卵が起こりにくくなります。
詳しくはこちらへ⇒インスリン抵抗性とは?
その他でいえば、BMI18.5以下の瘦せ型の方は肥満の方と同様の体質である研究がある為、注意はした方が良いと思います。
BMI18.5未満の方について
BMI18.5以下の方は、エネルギー低回転や筋肉量の少なさ、内臓脂肪の影響で採卵がうまくいきにくい傾向があります。

日本人女性に多いBMI18.5以下の方はエネルギー低回転と呼ばれます。標準体重の方の7倍も代謝能力が低く、中年女性よりも状態が悪いです。
このタイプの方はマクドナルドに行くとフライドポテトを頼んだり、お菓子・スイーツを好んで食べる方が多く、糖質より脂質を多く摂る傾向があります。
筋肉量も少ない反面、内臓脂肪が多くなりがちで、この内臓脂肪の影響でホルモンの感度が落ちやすく、卵胞が育ちにくくなります。採卵がうまくいかないタイプでもあります。
BMI18.5未満の方の食事傾向
BMI18.5未満の方は朝食が少なく、間食や夕食に偏る傾向があり、採卵に必要なエネルギーが不足しやすいです。
BMI18.5未満の方の食事傾向があります。あくまで傾向ですが、朝食は抜くかプロテイン、ヨーグルト、トーストなどのいずれかで軽く済ませていることが多いです。
また、お菓子など間食は比較的良く食べていて、夕飯はしっかり食べています。実は夕飯よりも朝食の方が妊活・採卵において大切になります。
プロテイン・ヨーグルトは牛乳を集めたものであり、残念ながら牛乳は食事の代わりになりません。トースト1枚ではカロリーが足りず、冷え性の傾向があります。
糖質制限で米抜きは必要?
BMI25以上やAMH7.0以上、PCOSの方は糖質制限が有効な場合がありますが、それ以外の方はお米を食べた方が良いケースもあります。
BMI25以上の方とAMH7.0以上の方、PCOSの方は元々、インスリン抵抗性が高いのでお米を含めて糖質制限ができると良い結果に繋がりやすいです。
ただ、それ以外の方はお米をしっかり食べて頂いた方が間違いなく結果が良いです。
参考⇒亀田IVF幕張~Blog~肥満の伴わないPCOS患者でも妊娠率は低下する?
参考⇒亀田IVF幕張~Blog~やせ型女性は人工授精の成績が悪い?
お米=糖質制限?
糖質制限でまず控えるべきはお米よりも、砂糖・果糖など吸収の早い糖類です。
糖質を控えるとしたらまずはお米。のイメージが定着しているかと思いますし、気持ちも分かります。
しかし、危険度が高いのは、砂糖・果糖など吸収の早い糖類を制限すべきです。砂糖・果糖など血糖値が上がりやすいものがAGEs(終末糖化産物)を生みやすく、身体を酸化・悪化をさせていきます。
また、インスリン抵抗性も高まる為、ホルモンの感度が悪くなり、結果卵胞が育ちにくくなるのです。
対して、お米には唾液と膵液に含まれるアミラーゼによってでんぷんをブドウ糖に分解していくため、吸収するまでに時間が掛かり、血糖値の急激な変化はおきません。ですので、お米を食べる事が悪いことではないのです。
血糖値の上昇を緩やかにするには?
食物繊維を摂ることや、ベジファーストなど食べ方を工夫することで血糖値の急上昇を抑えやすくなります。
血糖値の上がりやすいものが身体を悪くしますが、反対に穏やかにしてくれるものもあります。
同じく糖類ではあるものの、「食物繊維」を摂ると血糖値の急激な変化を抑えてくれる作用があります。ベジファーストも同じような提唱ですので、気になる方は食べ方の工夫がお勧めです。
それでも抵抗がある場合
お米に抵抗がある場合は、雑穀米やさつまいも、ジャガイモ、かぼちゃなどから炭水化物を摂る方法もあります。
お米を食べること自体に抵抗を持っている方も多く見受けます。恐らく、お米=悪のイメージが定着しているのだと思います。
その場合、雑穀米を混ぜて繊維を増やす、お米の代わりにさつまいも・ジャガイモ・かぼちゃなどから炭水化物を摂ると良いでしょう。
玄米はどうなのか?と質問も多いですが、食べやすければ玄米で良く、食べにくければ雑穀米が良いとお伝えしています。
食事の際はベジファースト、またはミートファーストで食べ勧め、咀嚼に時間を掛けます。10分程度経ってから糖類を摂取しましょう。
卵質を上げて採卵を成功させるには?
極端な糖質制限ではなく、脂質・糖質・蛋白質の3大栄養素のバランスを整えることが大切です。

極端に糖質制限を行うと、9割以上の割合で必ず反動がきます。その反動による過食が体重増加や卵質低下を招きます。
反動を起こさず、卵質を上げるには3大栄養素のバランスを整えることが大切です。
脂質(Fat)・糖質(Carbohydrate)・蛋白質(Protein)のことで、それぞれ25%・60%・15%のバランスで摂取することがポイントです。
サプリメントも効果的ではありますが、ビタミン・ミネラルなど微量栄養素は、3大栄養素が整って初めて効果が出てくるため、食事の見直しが優先です。
終わりに
糖質制限が必要かどうかは体質や体重によって異なり、低体重の方はしっかり食べた方が採卵がうまくいく傾向があります。
ご自身の体質・体重によって糖質制限が必要・不必要が分かれます。
低体重の方は制限よりしっかり食べた方が採卵はうまくいく傾向が多いです。気になれば実践をしてみて良ければ継続、合わなければやめてみるのも良いかと思います。妊活の参考になれば幸いです。
よくある質問(FAQ)
妊活中に糖質制限は必要ですか?
BMI25以上の方やAMH7.0以上のPCOSの方は、インスリン抵抗性の影響を考えると糖質制限が有効な場合があります。ただし、標準体重や低体重の方は、むしろお米をしっかり食べた方が採卵がうまくいくケースもあります。
採卵前にお米を抜いた方が良いですか?
必ずしもお米を抜く必要はありません。糖質制限でまず注意したいのは、砂糖や果糖など吸収の早い糖類です。お米は吸収までに時間がかかるため、体質に合えば妊活中の大切なエネルギー源になります。
BMI18.5未満の方は何に注意すれば良いですか?
BMI18.5未満の方は、朝食不足や筋肉量の少なさ、内臓脂肪の影響に注意が必要です。プロテインやヨーグルトだけで済ませず、朝食でしっかりエネルギーを摂ることが大切です。
卵質を上げる食事で大切なことは何ですか?
極端な糖質制限ではなく、脂質・糖質・蛋白質の3大栄養素のバランスを整えることが大切です。サプリメントは、食事の土台が整ってから活用すると効果が期待しやすくなります。
採卵に向けた食事・体質改善を相談したい方へ
糖質制限、米抜き、朝食不足、PCOSなど、現在の状態に合わせてご案内します。
併せて読みたい⇒
・卵子の質を悪くする嗜好品3選
・卵質改善に向けての取り組み~食事・栄養編~
・当院の低AMHに対する鍼灸治療










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